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大学中退予防の学習相談イラスト

大学の中退予防は「1年生の春学期」が勝負|出席・課題提出の記録で“つまずき”を早めに見つける方法

「気づいたときには、もう退学の相談だった」。学生支援の現場では、こうした声がよく聞かれます。

中退を防ぐには、学生が大きくつまずく前に気づき、声をかけることが大切です。そのヒントは、すでに学内にある出席や課題提出の記録の中にあります。

本記事では、日々の記録から“つまずきのサイン”を見つける方法と、気づいた後の動き方を、明日から始められる形でまとめます。

大学の中退は年間約5万人

文部科学省の調査によると、令和6年度に大学を中途退学した学生は50,516人で、在籍者の2.00%でした。短期大学や大学院なども含めると、61,441人(2.10%)にのぼります。

中退の理由(大学・短大・高専などの全体、単一選択)のうち、主なものは次のとおりです。

  • 転学・進路変更等:22.3%

  • 学生生活不適応・修学意欲低下:16.3%

  • 学力不振:7.0%

「学生生活になじめない」「やる気が続かない」「授業についていけない」。こうした理由は、ある日突然生まれるものではありません。多くの場合、その前に小さな変化が表れています。

出典:文部科学省「令和6年度 学生の中途退学者・休学者数の調査結果」(2025年8月)

つまずきのサインは「記録」に表れる

白鳥成彦氏(東京都市大学)らの研究では、1年生の春学期終了時点のデータから、その後中退する学生を7割以上の精度で予測できるとされています(東洋経済オンライン、2026年8月2日)。入学してからの数か月が、それだけ大切な時期だということです。

記録を学生支援に生かす取り組みは、以前から行われています。たとえば北九州市立大学では、学部・学科ごとに必修や少人数の「センサー科目」を決め、理由なく3回連続で欠席した学生を学生相談室に知らせる仕組みを設けています。

成績の記録を使う例もあります。関西国際大学では、前の学期のGPA(成績の平均値)に応じて、次の学期に履修できる単位数の上限を増減しています。さらに、2学期続けてGPAが1.00未満だった学生には、学部長や学科長、アドバイザー教員が、家族・保証人の同席のもとで指導を行う仕組みを設けています。

出典:関西国際大学「大学等における修学の支援に関する法律に基づく確認申請書(2026年度)」

特別な分析ツールやAIがなくても、「欠席が続いている」といった身近な記録が、最初の手がかりになります。

見ておきたい5つのサイン

つまずきの5つのサイン

日々の記録の中で、特に注目したいのは次の5つです。1つのサインだけで判断せず、「複数のサインが重なっていないか」を見ると、声をかけるべき学生を絞り込みやすくなります。

※目安は一例です。学部や科目の特性に合わせて、学内で調整してください。

気づいた後の動き方(3ステップ)

気づいた後の3ステップ

回答率は、数え方によって大きく変わります。名古屋学院大学の同じ学期のデータでも、次のように差が出ています。

  1. 誰が声をかけるかを決めておく
    クラス担任やアドバイザー教員、授業担当の教員など、学生と接点のある人を窓口にします。「誰かが気づくだろう」のままでは、結局誰も動けません。
     
  2. 早めに、軽い一言で連絡する
    最初の連絡は「最近どう?」「課題で困っていない?」くらいで十分です。責めるような言い方は避け、学生が話しやすい雰囲気をつくりましょう。
     
  3. 必要に応じて専門の窓口につなぐ
    悩みが大きい場合は、学生相談室や学生支援の担当部署につなぎます。誰が・いつ・どう対応したかを記録し、関係者で共有しておくと、対応のもれを防げます。

失敗しないための3つの注意点

  1. 対象者を出しすぎない
    基準をゆるくしすぎると、対象者が増えて対応しきれなくなります。札幌学院大学の退学予測の研究では、基準の設定によって指導対象者が全体の約32%になるケースが報告されています。まずは対応できる人数から逆算して、基準を決めましょう。
  2. 記録は「判定」ではなく「声かけのきっかけ」として使う

    記録はあくまで目安です。「この学生は辞めそうだ」と決めつけず、話を聞くきっかけとして使いましょう。

  3. データを何に使うかを学生に伝えておく

    出席や学習の記録を学生支援に使うことは、入学時のガイダンスなどで伝えておきましょう。学内の個人情報の取り扱いルールに沿って進めることが前提です。

新しいシステムがなくても、今日から始められる中退予防というと、大がかりな分析システムやAIを思い浮かべるかもしれません。しかし最初の一歩は、今あるLMSや教務システムから出席・提出の状況を書き出し、気になる学生を一覧にするだけでも十分です。まずは1年生の必修科目など範囲を絞って試し、うまく回る形が見えてから広げていくのがおすすめです。

GLEXAなら、日々の記録から仕組みをつくれる

eラーニングシステム「GLEXA(グレクサ)」には、出欠確認やレポートの回収、成績・受講状況のグラフ表示といった機能があります。未受講の学生を管理画面で確認し、リマインドメールを一斉に送ることもできます。

学習履歴はCSVで一括ダウンロードできるため、学内での分析や、学生支援の担当部署との情報共有にも活用できます。

まとめ:中退予防は「気づける仕組み」から

  • 中退の兆しは、出席・課題提出・ログインなど日々の記録に表れる

  • 特に1年生の春学期が大切な時期

  • 気づいたら、あらかじめ決めた担当者が早めに軽く声をかける

  • 対象者を出しすぎず、記録は「声かけのきっかけ」として使う

  • まずは今あるデータから、小さく始める


eラーニングシステム「GLEXA(グレクサ)」なら、出欠や課題の提出、成績・受講状況をひとつのシステムで管理でき、未受講の学生へのリマインドもまとめて行えます。日々の授業運営の中で、学生の小さな変化に気づける環境を整えられます。

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