現場力を引き出す!効果的なOJTの実践方法
新人社員の教育に欠かせないオン・ザ・ジョブ・トレーニング(以下、OJT) は、組織にとって極めて重要です。
しかしながら、適切な方法で行わなければ、期待した成果が得られないばかりか、逆に進捗が遅れる可能性もあります。
従って、OJTの効果を最大化するためには、慎重な計画と実行が不可欠です。
本記事では、効果的なOJTプログラムを実践するための具体的な方法に焦点を当て、新人社員の受講者からトレーナーまで、関係者全体が良い結果を得るための方法をまとめています。
目次[非表示]
- 1.OJTとは?
- 2.目標を明確にする
- 3.フィードバックを定期的に行う
- 4.安全な失敗を許容する
- 5.ロールモデルとなる先輩社員の選び方
OJTとは?
OJTは、新人社員の成長を促す上で極めて重要な研修方法です。
具体的には、先輩社員が新人社員の実際の仕事を指導することを指しています。
この指導は、状況に応じた実践的なアドバイスや示唆が主な形態となります。
OJTの最も特徴的な点は、一方向の教える-学ぶではなく、双方向のコミュニケーションを通じて組織のカルチャーや業務のノウハウなどを深く理解できることです。
また、業務に即したリアルな状況での学習は、形式的な研修では得られない貴重な経験と成長をもたらします。
このような経験を通じて、新人社員は実務に関連するスキルや知識を迅速に吸収し、組織において有益な貢献をするための準備が整います。
目標を明確にする
OJTを始める前に、きちんと目標を設定することが極めて重要です。
これは、新人社員に何を学んでほしいのか、期待するスキルや知識はどの程度なのかを明確にするためです。
具体的には、期待する行動や成果、それを達成するために必要なスキルや知識をリストアップし、それを具体的な行動計画に落とし込みます。
また、この目標は新人社員と共有し、理解と納得を得ることが重要です。
これにより、新人社員は学ぶべき方向性と目的を明確にし、OJTという経験が自分に何をもたらすのか明確に理解することができます。
このプロセスは、新人社員のモチベーションを高め、自己成長の道筋を見出すのに非常に効果的です。
さらに、目標設定の透明性は、OJTプログラム全体の効果を評価し、必要に応じて修正を加えるための基盤としても有効です。
フィードバックを定期的に行う
新入社員の成長は、日々の細かなフィードバックから生まれます。
成長は、その時々の行動や思考の蓄積から生まれるため、少しでも早く適切な方向に導くためには、定期的なフィードバックが必要となります。
フィードバックには、具体的な行動指針と共に、その背景となる理由や意義を説明することが大切です。
なぜなら、フィードバックが単に指摘や評価だけではなく、行動や思考の根本にある考え方や原則に対する理解を深めることで、新人社員が自らの行動を客観的に捉え、自身の改善点や成長点を見つけやすくなるからです。
このようなアプローチによって、新入社員は自己評価を行いやすくなり、自己改善への意欲を高めることができます。
また、定期的なフィードバックによって、新人社員と上司や同僚のコミュニケーションが活発化し、組織内の信頼と協力関係が築かれることも期待できます。
安全な失敗を許容する
OJTの特性上、新人社員が失敗しないということはありません。
しかしその失敗が新人社員にとっての学習機会となれば、それは価値ある経験となります。
そのためには、指導者が失敗を許容し、新人社員に対して安全な範囲での挑戦を奨励することが大切です。
指導者は、失敗を非難するのではなく、むしろ失敗から何を学び、成長するかを見出すための機会として捉えるべきです。
また、失敗した時はその原因を一緒に考え、次にどのような行動をとれば良いかを具体的にアドバイスすることが重要です。
指導者は、失敗から学び、成長するプロセスをサポートし、新人社員が自信を持って次のステップに進むことができるように導く役割を果たすべきです。
このようなアプローチによって、新人社員は自己改善への意欲を高め、プロフェッショナルとして成長することができます。
ロールモデルとなる先輩社員の選び方
OJTの効果を最大限に引き出すためには、指導する先輩社員の資質が極めて重要です。
なぜなら、彼らは新人社員にとって直接的なロールモデルとなるため、単に仕事のスキルだけでなく、職場でのコミュニケーション方法や働く姿勢なども学びます。
そのため、指導する先輩社員を選ぶ際には、その人がどのような働き方をしているかを熟考し、業績だけでなく人間性の側面も含めてバランスを考慮した上で選ぶべきです。
例えば、能力が高いだけでなく、協調性やリーダーシップ、そして新人社員の成長をサポートする意欲を持っているかどうかを見極めることが重要です。
また、先輩社員の選定には、組織文化や価値観にも配慮する必要があります。
組織の理念や目標に共感し、それを実践している先輩社員であれば、新人社員もより一層その理念に共感し、組織に貢献する意欲を高めることができるでしょう。
このように、指導する先輩社員の選択には慎重な考慮が必要であり、その選択がOJTプログラムの成功に大きく影響を与えることを理解しておくべきです。
まとめ
効果的なOJTの実施は、新人社員の成長において極めて重要な要素です。
目標の設定、定期的なフィードバック、安全な失敗許容、良いロールモデルの選定など、具体的な手法の選択がその効果を大きく左右します。
ポイントを踏まえて、新人社員ひとりひとりがそれぞれの成長を最大限に引き出すために、カスタマイズされたOJTのプランを立ててみてはいかがでしょうか。
それによって、組織全体の人材育成プログラムの効果が向上し、競争力を高めることができるでしょう。
新人社員の教育にeラーニングを加えることで、より効果的なOJTを行うことができます。
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